日本家屋といえば、西洋文化が入ってくるまでその材質はほとんど木材でした。それは、日本には森林資源が豊富にあり、日本の気候・風土に合う建材だったからです。しかし、生活様式が変わり、人が住まいに求める性能も変わる中で「もっと雨・風・紫外線などの気象条件に負けない家を」・「もっと快適さを」と外壁もさまざまな進化を遂げています。
阪神・淡路大震災のあとには、耐久性が高さに「家創り」の重点が置かれていますが、外壁材についても例外ではありません。特に耐火性に関しては、地域によって使用できる外壁材が規定されている場合があります。
更に家の顔とも言える外壁は、そのデザイン性についても常に変革を遂げています。
近年は、より個性的な住まいが求められ、住まう人の趣味・趣向に合わせた表情を自由に表現できるようになってきています。同時に、「環境との共存」、「バリアフリー」、「健康な家」と住まいのニーズも多様化しています。つまり家の表情がそのまま住む人のライフスタイルを表すようになってきているのです。
◆湿式建材
├ 塗り壁・モルタル
├ セラミック
└ レンガ・ブロック・タイル
◆乾式建材
├ ALCパネル
└ サイディング
├ 窯業系サイディング
├ 金属系サイディング
└ 木質系サイディング
住宅が西洋化、高級化していくとともに現在では窯業系サイディングが外壁材の主流となっています。サイディングとは、工場で予め生産した板状の物で、それを外壁にはめ込んでいきます。工場で生産・管理されるので品質が安定しており施工日数も短縮できます。先に述べたように個性的な住まいが増える中で窯業系サイディングの表情もストーン調・レンガ調・木目調・塗り壁調と多様化し、一見しただけでは本物と見分けがつかないほどリアル化しています。